大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(オ)483 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人熊谷正治の上告理由第一点について。

訴外D、同Eが訴外F銀行に対し連帯して負担していた判示三〇万円の借受金債

務を保証人たる被上告人が弁済したこと、これにより被上告人が代位すべきF銀行

の抵当権の目的たる不動産につき上告人が有する抵当権は後順位の関係にあること

は原判決の引用する第一審判決の確定したところである。しかして、上告人のよう

な後順位抵当権者は、民法五〇一条但書一号にいう「第三取得者」には該らないと

解するのが相当であるから、被上告人が上告人に対してF銀行に代位するためには、

同号所定の代位の附記登記をする必要はないものといわなければならない。されば、

被上告人の代位の附記登記が上告人の競売申立登記に後れているから、被上告人は

上告人に対し本件代位の効果を対抗できないと主張して原判決を非難する所論は、

独自の見解であつて、採用するに由ない。その余の所論は、原審が適法にした事実

の認定を攻撃するものであり、所論は採用し難い。

同第二点について。

所論証人Dの証言を含む原判決挙示の証拠によれば、F銀行からの判示三〇万円

の借受にあたりD、同Eが連帯債務者となつた旨の認定は是認できる。また、原判

決ならびにその引用する第一審判決によれば、所論書証にEを保証人と表示した部

分は、前掲証拠に比照して、同人が、連帯債務者であるとの認定を左右する資料と

し難い旨判示したこと明らかであり、書証排斥の理由説示として欠けるところはな

い(所論引用の判例は、いずれも事案を異にし、本件に適切でない)。所論は、原

審の専権に属する証拠の取捨判断ならびに事実の認定を非難するか、もしくは、原

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判決を正解しないでその理由不備をいうものであり、採用できない。

同第三点について。

本件においては被上告人が弁済による代位をするにつき附記登記を必要としない

ことは第一点について説示したとおりであり、所論は判決に影響のない法令違背の

主張に帰し、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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